直方市の文化財｜直方市バーチャルミュージアム

炭券・購買券

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炭坑で働いていた人たちは、日々この券をお給料として現金の代わりにもらい、日用品の買い物をしていました。この券は、発行された炭鉱の売店でしか使うことができず、炭坑経営者にとって有利なものの、炭鉱夫にとっては不利なものでありました。

資金繰りに困った中小炭鉱では、給料を炭券で支払うものの、指定の交換日を次々に引き伸ばし、ついには特定の期日以前のものを無効にするという一方的な決定を労働者に押し付けることもありました。こうした弊害が出ているにもかかわらず、大正8年に炭券の使用禁止勧告が出るまでは、炭券の発行は続けられていました。