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    筑豊石炭鉱業組合シンポジウムが開催されました。

    2018年03月26日更新

    平成30年3月17日、午前10時20分から、筑豊石炭鉱業組合・直方会議所と救護練習所模擬坑道に関するシンポジウムが開催され、約100名の参加者が、熱心に講師、シンポジストの話に耳を傾けました。

     

    最初に、直方市長があいさつし、直方市が、日本の近代化に重要な役割を果たした筑豊石炭鉱業組合直方会議所と、救護練習所模擬坑道が国の指定文化財となるよう文化庁にはたらきかけを行っていることを紹介しました。

     

    次に、九州大学法学部の小島立准教授が、基調講演を行いました。小島先生は、市民ひとりひとりが自分のこととして、石炭産業遺産をまちづくりにどう生かすかを考えなければならないとの問題を提起されました。また、産業遺産が持つ「負」の側面にも目を向けなければならないとの見解を示されました。

     

    シンポジウムでは、平成28年度に行われた調査を指導した九州大学名誉教授の3人の先生が討論を行いました。近代建築が専門の片野博先生は、近代建築の見方や、直方会議所の価値について説明しました。近代経済史が専門の荻野喜弘先生は、筑豊石炭鉱業組合が活躍した時代背景や、会議所で議論された内容について説明しました。採鉱学・岩盤工学が専門の松井紀久男先生は、救護練習所模擬坑道が、現存する国内最古のものであり、直方会議所の周辺が炭鉱保安の拠点となったこと、この地で培われた技術が、現在も中国やインドネシアなどで多くの人命を救っていることを説明しました。

     

    最後に、直方市教育委員会教育長が、こうした石炭産業の歴史を、今以上に、教育の場に生かしていかねばならないとあいさつしました。

     

    午後には、関連行事として、「学芸員田村悟と行く古地図片手にブラタムラ」と、「八尋館長の石炭記念館おもしろ解説」が開催されました。天候にも恵まれ、約40名の参加者が、市内の近代化遺産めぐりと、午前中のテーマとなった産業遺産の現地解説を楽しみました。

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